アマゾンKindleと楽天Koboの比較
「電子書籍を出版できるところは国内ではたくさんあることは分かったけど・・どこに出版したらいいのかしら?」
今回は多数ある電子書籍のプラットフォームの中でも、よく耳にするAmazon KDP(Kindle Direct Publishing)と楽天Kobo Writing Lifeを比較してみたいと思います。
(ちなみにAmazon KDP とGoogle Play Booksの比較はこちらよりご覧ください。↓)
: https://miduki.online/kdpvsgoogle-play-books/
個人が電子書籍を出版する場合のメリット、デメリット、特徴、費用について詳しく解説します。
デメリット
- 価格競争に巻き込まれる可能性
- Amazon内での価格設定が自由ですが、競争が激しく、価格を下げる必要がある場合も。
- ファイルフォーマットの調整が必要
- Kindle専用のフォーマット「.mobi」または「.epub」を求められるため、編集作業が必要。
- Kindle Unlimitedの縛り(KDPセレクト)
- KDPセレクトプログラムに加入すると、90日間はAmazonでのみ販売する必要がある。
費用
- 初期費用: 無料
- ロイヤリティ: 70%または35%(条件による)
- その他: ファイルフォーマット調整や表紙デザインなど、自己負担。
まとめ:
35%ロイヤリティは価格設定に自由度が高い反面、収益性が抑えられます。一般的には、価格帯が250~1,250円で70%ロイヤリティを選ぶほうが高い収益を得やすくなりますが、特定の戦略(無料に近い価格、低価格普及)では35%の選択も有効です。
楽天Kobo Writing Life
特徴
- 楽天市場との連携で、楽天ポイントを使用しての購入やポイント還元が利用できる。
- 日本市場に特化しており、楽天経済圏の利用者層に訴求できる。
- ファイル形式は「.epub」を推奨。
メリット
- 日本市場に特化
- 日本国内で楽天経済圏を活用しているユーザーを対象に販売可能。
- 楽天ポイントを使った購入で読者が増えやすい。
- ロイヤリティ率がシンプル
- 価格にかかわらずロイヤリティは常に70%(条件なし)。
- 費用が無料
- 出版に初期費用がかからない。
- 書籍の登録やアップロードも無料。
- カスタマイズ性
- 書籍の内容や表紙デザイン、価格を自由に設定可能。
- 簡単なフォーマット要件
- 標準的な「.epub」形式のファイルを用意すれば問題なし。
デメリット
- 販売範囲が限定的
- 日本市場中心であり、海外市場へのアクセスは弱い。
- プロモーションが弱い
- Kindleのような強力な検索・リコメンドエンジンがないため、著者自身で販促活動が必要になる。
- 楽天市場と競合する可能性
- 同じ楽天プラットフォーム内でも、多数の商品が並ぶため本の目立たせ方が課題。
費用
- 初期費用: 無料
- ロイヤリティ: 一律70%
- その他: 書籍フォーマットの調整や宣伝費用は著者の負担。
結論
- グローバル展開や幅広い読者層を目指す場合 → Amazon KDP
- 日本市場に特化し、楽天ユーザー層を狙う場合 → 楽天Kobo Writing Life
どちらも費用面のリスクは低いため、自分のターゲットとする市場や販売目標に合わせて選ぶのが良いでしょう。
原稿のアップロードのファイル形式が楽天Koboなら「epub」なのに対し、アマゾンKDPでは、「.epub」以外に「.mobi(絵本)」、「 PDF」、「Wordファイル」と幅ひろく対応できます。
Wordファイルで文章を書いて、「.epub」化するのに作業が少々複雑です。
そういう意味では、アマゾンKDPに出版する方が簡単と言えるかもしれません。
また、両方に同じ本を登録することで、より多くの読者層にリーチする方法も検討できます。
最初の登録は、ご自分のニーズに合っているところを基準に選ぶといいでしょう。